診療科のご案内

脳神経外科

脳神経外科で治療する病気は多岐にわたります。代表的なものはくも膜下出血などの脳血管障害とさまざまな種類の脳腫瘍です。それ以外にも脊椎・脊髄疾患やてんかん、三叉神経痛や舌咽神経痛などの痛みに対する治療も含まれます。脳や脊髄を含む中枢神経系は人間が物事を感じ、判断し、適切に行動するための重要な器官です。これらが病気によって障害されると、人間として自由な行動が制限されてしまうことになります。この悪い状態をきちんと治し、元の正常な状態に戻すことがわれわれの使命であると考えます。ただし中枢神経という非常にデリケートな部位を治療する訳ですから慎重な判断、適切な治療が求められます。

当科では治療に携わる脳神経外科医全員が日本脳神経外科学会専門医(指導医)です。さらに脳神経外科の細分化領域をカバーする日本脳卒中学会認定脳卒中専門医、日本脳卒中の外科学会技術指導医、日本脊髄外科学会認定指導医、日本神経内視鏡学会技術認定医、定位機能学会技術認定医が在籍しています。国内外を問わず、いろいろな病院で多くの実績を積んでまいりました日本最高レベルの医療技術を持つ当科のスタッフが、その技術・経験を全ての患者様に還元いたします。

脳神経外科

頭痛外来

「このくらいで病院なんて…」と、人知れず“頭痛”に悩まされている方は少なくないのではないでしょうか。「なにか病気が原因」なのか「命に別状はない慢性頭痛」なのかを診断して、それぞれの方法で治療を進めていきます。
脳腫瘍治療の経験が非常に豊富で、日本頭痛学会指導医・頭痛専門医でもある松野彰教授が、2020年5月から当院にて診療を開始しました。頭痛外来は松野教授が担当します。
診療は、水曜日午後、または金曜日です。スムーズなご受診のために、なるべく事前にご予約ください。

特発性正常圧水頭症外来

水頭症と聞くと子供の病気をイメージされる方が多いかもしれませんが、特発性正常圧水頭症は、高齢者に発症する水頭症です。
水頭症とは、何らかの原因で脳脊髄液が多くなった病態ですが、過剰な脳脊髄液のために、前頭葉が広範囲にわたって障害されてさまざまな症状が現れます。
たとえば、以下のような症状が現れますが、進行がゆるやかなので気づかれにくく、歳だからしょうがないと、病院にも行かずに放置されがちです。

【主な症状】
歩行障害:歩みが小刻みになり、転びやすくなる
認知症様症状:もの忘れしがちになるなど、認知機能が低下する
尿失禁:尿意に気づかずに漏らしてしまう

特発性正常圧水頭症は、“治る認知症”とも呼ばれます。
多角的な検査を経て診断が確定したら、脳内にたまった過剰な脳脊髄液を管に通して腹腔に流す手術が治療の基本になります。「脳室腹腔シャント術」と呼ばれるこの手術により、歩行障害は早期に改善し、認知症様症状も時間は要しますが大きく改善します。
当外来は、2021年4月に着任した大山健一教授が担当します。豊富な手術経験を生かして、患者様のご負担がより小さくかつ高水準の治療を提供いたします。

手術実績

診療科 術式 2022年度
脳神経外科 脳腫瘍摘出術 55
開頭クリッピング術 破裂脳動脈瘤 1
未破裂 2
脳血管内手術 破裂脳動脈瘤コイル塞栓術 1
未破裂脳動脈瘤コイル塞栓術 2
脳動静脈奇形・動静脈瘻 塞栓術 0
経皮的脳血栓回収術 3
頭蓋内外バイパス術 0
開頭血腫除去術 4
開頭脳動静脈奇形摘出術 1
内頚動脈狭窄に対する血行再建術 内膜剥離術 0
ステント留置術 1
機能脳神経外科(三叉神経痛、片側顔面けいれん、舌咽神経痛手術) 0
その他(慢性硬膜下血腫、シャントなど) 45
115

外来医師担当表

曜日 午前 午後
大山 健一 大山 健一
田部井 勇助 田部井 勇助
大山 健一 松野 彰
大山 健一
<頭痛外来>
<正常圧水頭症外来>
松野 彰
石川 久
下地 一彰(不定期)
上利 崇(不定期)
<頭痛外来>
石川 久
山根 文孝(奇数月第4週)
下地 一彰(不定期)
上利 崇(不定期)
須磨 健
菅原 貴志(不定期)
須磨 健
【特記事項】
  • ※手術等で休診になることがあります。
  • ※金曜日 下地、金曜日 上利、土曜日 菅原の外来の実施日は毎月の外来医師体制表で確認いただけます。
ご予約・お問い合わせ

電話03‐3451‐8225(初診予約のみ) ※月~金(除く祝日) 8:30~17:00の間にお願いします。
代表電話03‐3451‐8121(その他お問い合わせ・予約変更)※月~土(除く祝日)15:00~17:00の間にお願いします。