お知らせ

2018.07.31

第76回健康セミナー開催レポート

7月21日(土)、三田病院最上階(11F)の三田ホールで第76回健康セミナーを開催いたしました。健康セミナーは、一般の方を対象に毎月1回定期開催する公開講座で、気になる疾患の予防や治療について、当院の専門医たちがわかりやすく解説します。

第76回健康セミナーでは、『「腎臓が悪い」と言われたら…』というテーマで、腎臓・高血圧内科 小島智亜里医師が講演されました。

腎臓は血液中の老廃物や塩分をろ過し尿として体の外に排出するだけでなく、血圧上昇に関わるレニンや赤血球産生を増加させるエリスロポエチンといったホルモンを産生するなど、多岐にわたり重要な働きをしているそうです。慢性腎臓病(CKD)はおもに蛋白尿や糸球体濾過量にもとづき診断され、末期腎不全や心血管疾患(心筋梗塞や脳卒中など)のリスクとなります。CKDの発症頻度は年齢とともに上昇し、高血圧・肥満・糖尿病・脂質異常症、喫煙といった生活習慣・生活習慣病のある方が多いそうです。CKDの治療は原疾患の治療が基本となります。そのためにもCKDの原因検索のため腎生検を行う場合があるそうです。蛋白尿の増加は末期腎不全に至るリスクが高いため蛋白尿が多い場合や血尿を伴う蛋白尿は腎生検のよい適応となるそうです。CKDの進行には生活習慣や生活習慣病が関与しますので、こういった生活習慣(肥満、喫煙、過度の食塩摂取、鎮痛剤などの常用)を是正し、生活習慣病を管理することが重要だそうです。CKDが進行するとカリウム制限、蛋白制限(リン制限)、エリスロポエチン療法などが必要となりますが、腎臓は沈黙の臓器と言われるため尿検査や推算糸球体濾過量といった検査を定期的に受けることが早期発見・早期治療のために重要だそうです。さらにCKDが進行すると腎代替療法が必要になります。血液透析、腹膜透析、腎臓移植がそれにあたりますが、どれにするかの選択は、年齢、合併症、ライフスタイルも考慮しながら患者自身が選択することになるそうです。多くの研究者が日々研究に打ち込んでいる分野ですが、何よりも大切なのは早期発見・早期治療だそうです。腎臓に不安があれば腎臓内科を受診するといいことが理解できました。

講演後はリハビリテーション室スタッフによるけんこう体操が行われました。今回は腹式呼吸を行った後、身体の節々を伸ばし、さらに動かすという体操を教えていただきました。暑い日が続き外出や運動をひかえがちですが、この体操であれば家で座ったままできますから、日常生活に取り入れていきたいと思いました。

次回は8月18日(土)、漢方医学科 岡本英輝医師を講師に迎え、「漢方との正しい付き合い方~まだまだ誤解が多い、日本最古の医療~」のテーマで講演会を開催する予定です。

「漢方」と聞いて、皆さんはどんな印象を持つでしょうか。「怪しげ」?「どんな病気も治してしまう」?「副作用が全く無い」? 

私は、西洋医学の医師として臨床や研究に長年従事しつつ、師匠に付いて漢方を学び実践してきました。その中で、漢方はけっして「怪しげ」なものではないこと、「どんな病気も治してしまう」わけでも「副作用が全く無い」わけでもありませんが、非常に有用であることを実感してきました。しかし近年、いわゆる「漢方医」以外の医師にも、市販薬としても、広く漢方が使われるようになった一方で、いまだ漢方に対する誤解も多いように感じています。

今回のセミナーでは、漢方に対する「よくある誤解」を解きつつ、どのような面で漢方が有用であり、どのように活用すべきなのかなどをご紹介していきたいと思います。

どなたでもご参加いただけますので、ぜひお申し込みください。

◎お申し込みは、三田病院健康セミナーのお申込みフォームから、またはお電話でお願いいたします。
お電話でのお申し込みは、総務企画課までお願いいたします。

TEL 03-3451-8123(総務企画課)
※受付時間 月曜~土曜日(8:30~17:30)

解説する小島医師

けんこう体操

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