お知らせ

2019.05.24

第86回健康セミナー開催レポート

5月18日(土)、三田病院最上階(11F)の三田ホールで第86回健康セミナーを開催いたしました。健康セミナーは、一般の方を対象に毎月1回定期開催する公開講座で、気になる疾患の予防や治療について、当院の専門医たちがわかりやすく解説します。

第86回健康セミナーでは、「ピロリ除菌による胃がん予防」というテーマで、消化器内科 西澤 俊宏医師が講演されました。

質問に答える西澤医師

ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)は胃に住む細菌で、アンモニアを産生して胃酸を中和することができるため、強い胃酸のある胃の中でも住むことができます。VacAという毒素を分泌し、これは胃潰瘍の原因になります。また、針を持っていて胃粘膜の上皮細胞を刺してCagAという毒素が注入されると、胃がん発症の原因になります。日本人の約半分はピロリ菌に感染しており、日本は胃がん発生率が最も高い国の一つで、年間約5万人の方が胃がんで亡くなっています。ピロリ菌と塩分が合わさると胃がんのリスクが上昇するそうです。日本食は塩分が多くなる傾向があるため、塩分を控えることが勧められます。ピロリ菌の感染経路は汚染された水・食べ物から経口感染すると考えられていますが、衛生設備が普及した現代ではピロリ菌に感染している親から子どもに感染させてしまう経路が多いと考えられます。ピロリ菌に感染していても抗生剤で除菌することにより、胃炎を改善し胃がんのリスクを減少させることができます。しかし、胃がんのリスクが全くなくなるわけではないので、除菌後も定期的な内視鏡チェックが勧められます。胃がんも早期で発見できれば内視鏡治療で切除して治癒できるそうです。三田病院の消化器内科ではより苦痛の少ない内視鏡検査、より安全な内視鏡治療を提供できるよう、日々努力しています。心配なことがあれば受診したいと思いました。

けんこう体操

講演後はリハビリテーション室スタッフによるけんこう体操が行われました。今回は転倒を予防するのに効果的な体操を教えていただきました。転倒を予防するには筋力が必要です。特に下半身に筋力をつける体操を、立ってできる方は立った状態で取り組んでみました。自分の身体の状態に合わせて調整して行ってよいとのことでしたので、自宅でもその時の体調に合わせて挑戦してみたいと思いました。

次回は6月15日(土)、悪性リンパ腫・血液腫瘍センター 朝井 洋晶医師を講師に迎え、『造血のしくみとその異常~検査結果(血算)の見方から献血・骨髄提供の話題まで~』のテーマで講演会を開催する予定です。

体内には10種類以上の機能の異なる血液細胞があり、すべて“造血幹細胞”からつくられます。造血は妊娠25日頃の赤ちゃんから始まり、妊娠後期に“骨髄”に移った後、生涯続きます。健診では、血液が少ない/多いなどの“数(量)的異常”と、異常血球といった“質的異常”の有無をチェックします。また、血球減少や出血による貧血・血小板減少では輸血が、白血病などの造血器腫瘍は造血幹細胞移植が行われますが、すべて健康な人々による提供なしでは成り立ちません。

本セミナーは血液内科の視点で、「白血球数/分画、ヘモグロビン値、血小板数を中心にその結果の見方」、さらには血液疾患患者を支える「献血、骨髄ドナー登録/骨髄提供」についてもお話します。ご自身の健診結果を持参してもかまいません。ぜひこの機会に“血液”について学びましょう。

どなたでもご参加いただけますので、ぜひお申し込みください。

◎お申し込みは、三田病院健康セミナーのお申込みフォームから、またはお電話でお願いいたします。
お電話でのお申し込みは、総務課までお願いいたします。

TEL 03-3451-8123(総務課)
※受付時間 月曜~土曜日(8:30~17:30)

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