診療科のご案内

乳腺センター

検査・診断

早期診断と早期治療

乳がんは日本人女性が最も多く罹患する悪性疾患で、今では生涯のうちに9人に一人が乳がんを経験すると報告されています。しかし乳がんは治療に対する反応がよいことが多く、比較的治しやすいがんのひとつです。とくに定期的に乳がん検診を受けている方に発見される乳がんは早期がんが多く、大部分の方が完治します。早期に発見して治療すると体力・費用・時間の負担が少なくなり、また小さな乳がんほどキズの目立たない手術で形のよい乳房を残すことができます。早期発見・早期治療のために、症状はなくても1~2年に1回の乳がん検診を受けるようにしましょう。当院では予防医学センターで乳がん検診を行っています。可能であればマンモグラフィと超音波検査(エコー検査)の併用検診をおすすめします。

ただし、次のような症状がある方は、直接乳腺センターの外来を受診してください。

  • 乳房のしこり
  • 乳頭からの分泌物
  • 乳房皮膚のえくぼ症状

初診日にマンモグラフィと超音波検査(エコー検査)を行い、当日結果を説明します。 必要であれば少量の組織を採取する針生検を同日に行うことも可能です。生検の結果は1週間で判明します。万が一がんと診断されたら詳しく主治医の説明を聞き、がん情報サービスなどで正確な情報を入手し、必要ならセカンドオピニオンを受け、納得して速やかに治療を開始することが重要です。

国立がん研究センターがん情報サービス

マンモグラフィ検査

乳房を圧迫して薄くのばして撮影するレントゲン検査です。「石灰化」を伴う乳がんの描出に非常に優れています。ただし乳腺濃度の高い高濃度乳腺では「小さな腫瘤(しこり)」の検出力が劣ります。日本人は高濃度乳腺の方が多いので、マンモグラフィ検診を受けた方も日頃から乳房の自己触診をするようにしましょう。乳がんの半数は自覚症状で発見されています。

デジタルマンモグラフィ
乳腺超音波検査(エコー検査)

「石灰化」の描出はマンモグラフィよりもやや劣りますが、「小さな腫瘤(しこり)」の検出力は優れています。したがって、マンモグラフィと超音波検査の併用が最も乳がんの検出率が高いとされています。超音波検査は痛みを伴いませんので、マンモグラフィは痛くて受けられないという方は超音波検査だけでも受けることをお勧めします。

生検

必要に応じて病変の一部を採取して詳細に調べることを生検といいます。一般に針生検が行われ、15分程度で終わります。
最初に局所麻酔を行いますので生検時に痛みはありません。