検査部
ごあいさつ
検査部は「生理機能検査部門」と「検体検査部門」で構成され、それぞれ専門の検査技師が担当し、予防医学センターも含め、診療の幅広い分野に携わっています。常に最新の知識と高度な検査技術を患者診療へ提供できるよう、勉強会や学会に参加し、日常診療にフィードバックするために努めております。また、検査を担当する臨床検査技師は、さまざまな学術団体が認定を行う認定資格制度に参加し、各種認定資格を取得しています。臨床検査データの品質については、日々の内部精度管理はもちろんのこと、外部精度管理調査に参加し、毎年良好な成績を得ております。迅速で正確な検査結果を提供し、診療に貢献できるよう努めております
臨床検査技師の資格取得状況
(2024年3月現在)
47名(パート含む)※複数取得者もあり
超音波検査士 | 循環器 | 7名 | |
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消化器 | 11名 | ||
体表臓器 | 8名 | ||
泌尿器 | 4名 | ||
血管 | 1名 | ||
健診 | 1名 | ||
血管診療技師 | 1名 | ||
心電図検定1級 | 5名 | ||
心電図検定2級 | 5名 | ||
JHRS認定心電図専門士 | 1名 | ||
日本睡眠学会専門検査技師 | 1名 | ||
認定血液検査技師 | 1名 | ||
二級臨床検査士 | 微生物学 | 1名 | |
臨床化学 | 4名 | ||
血液学 | 5名 | ||
免疫血清学 | 3名 | ||
循環生理学 | 2名 | ||
呼吸生理学 | 1名 | ||
緊急臨床検査士 | 5名 | ||
医用質量分析認定士 | 2名 | ||
毒劇物管理責任者 | 2名 |
各検査部門のご紹介
1. 採血室(2階)
当院の採血室では、臨床検査技師が採血を担当しております。
患者誤認防止のため、国際患者安全目標に従い、氏名、生年月日でご本人確認をしています。
ご理解、ご協力をお願いいたします。
- ※検体(尿、便など)を持参された方は受付にご提出ください。
- ※尿検査がある場合は受付時、採尿コップをお渡しします。専用トイレで採尿し、採尿窓口に提出してください。
受付時間
月~土曜日 7時45分~17時30分
安全に採血を行うための確認事項
以下にあてはまる方は採血前にお申し出ください
- アルコール・ゴム製品・絆創膏でかぶれることがある
- 血液を固まりにくくする薬を飲んでいる
- 採血をして気分が悪くなったことがある
- 採血をしてはいけないといわれている腕がある(例:人工透析用血管、リンパ節郭清を伴う乳房切除術後)
診察前検査における結果報告時間について
検体採取から結果報告までの時間短縮に取り組んでいます。
大部分の検査項目で60分以内に検査結果を報告していますが、検査項目の種類や再検査などの状況により1時間以上要する場合があります。
採血・採尿は、診察予約時間の1時間前までにお済ませください。
2. 生理検査部門(2階)
生理検査部門では大きく分けて循環機能検査、呼吸機能検査、超音波検査、神経生理検査、聴覚検査を行っています。
循環機能検査
12誘導心電図検査、CVR-R、運動負荷心電図検査、ホルター心電図検査(24時間)、長時間ホルター心電図検査(1週間)、血圧脈波検査(CAVI-ABI)、24時間血圧測定(ABPM)など
呼吸機能検査
肺気量、努力性肺活量、気道可逆性試験(BD)、肺拡散能力 (DLco)、残気量 (FRC)
超音波検査
腹部超音波、心臓超音波、負荷心臓超音波、乳房超音波、頸動脈超音波、下肢静脈超音波、精巣・精巣上体超音波、皮下超音波など
神経生理検査
脳波検査、筋電図検査、神経伝導検査、聴性脳幹反応(ABR)、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)など
聴覚検査
標準純音聴力検査、気導聴力検査、簡易聴力検査、標準語音聴力検査、中耳機能検査、内耳機能検査(SISI) 、後迷路機能検査(Bekesy) 、耳鳴検査、ティンパノメトリー、耳小骨筋反射検査(SR) 、耳音響放射検査(DPOAE)、耳管機能検査
3. 検体検査部門
一般検査
尿や便の他、髄液や体腔液など血液以外の検査を行っています。尿検体に含まれる糖や蛋白を機器で測定したり、細胞や結晶などの種類や量を顕微鏡で調べたりします。
血液・凝固検査
多項目自動血球分析装置を用いて、血液検体中の細胞を白血球、赤血球、血小板などに分類し、カウントします。必要に応じて、顕微鏡で血球の形態や数を確認します。血液凝固自動分析装置では、止血機能の検査を行います。
生化学・免疫検査
検体(血液・尿など)に含まれる酵素、タンパク質、脂質、糖、ホルモン、腫瘍マーカー、特定のウイルスの抗原・抗体などの様々な物質を大型汎用自動分析装置で測定します。それぞれの検査結果を組み合わせることで診断および治療効果の判定に役立てられています。
微生物検査
尿、喀痰、血液をはじめとする様々な検体から感染症の病原体となる微生物の分離・同定検査を行っています。有効な治療を行うために、抗菌薬の感受性検査も実施しています。
輸血検査
輸血とは、病気や出血などにより、不足した血液成分を補うための治療法であり、大きく分けて二つの業務を行っています。
① 輸血関連検査
輸血に関わる検査項目として、ABO・Rh血液型検査、不規則抗体検査、交差適合試験などがあります。安全な輸血や適合血の確保に重要な意義を持っています。
② 輸血用血液製剤の保管・管理
輸血用血液製剤は献血由来であり、主な製剤の種類としては、赤血球液や新鮮凍結血漿、濃厚血小板などが挙げられます。それぞれに適切な保管温度が定まっており、専用の冷蔵庫・冷凍庫にて温度管理を行っています。