泌尿器科
尿路結石とは
尿路結石は腎臓結石、尿管結石などの上部尿路結石と膀胱結石、尿道結石のような下部尿路結石に分かれます。原因はさまざまですが、生活習慣病のひとつにも挙げられ、30~60歳代の男性を中心に国内で増加していますが、もちろん女性の方にも起こります。いずれの結石も放置されると尿の流れを障害し、腎臓機能障害や尿路感染を起こす可能性があります。
当科では、これらの結石に対して適切に診断し、外科的治療の必要があると判断した場合には開腹することなく低侵襲(痛みや危険、負担が少ない)に結石を砕き、患者様の身体の外に取り出します。
治療法は大きく2つあり、一つは体の外より衝撃波を当てて結石を砕く体外衝撃波結石破砕術(ESWL)です。もう一つは内視鏡で直接結石を観察しながら結石を砕く方法で、経尿道的結石破砕術(TUL)や経皮的腎結石破砕術(PNL)というものがあります。症例によっては両者を組み合わせて行うこともあります。尿路結石症は再発することもよく知られており、破砕治療後の患者様には原因検索とあわせ、定期的な検診をお勧めしています。
内視鏡的結石破砕術
手術は多くの場合全身麻酔下に行います。経尿道的結石破砕術(TUL)は尿道より細い内視鏡を尿管の中まで挿入し、結石を実際に観察しながらレーザーを用いて、結石を破砕します。最近ではフレキシブル電子スコープを用いることにより、腎臓の奥まったところにある結石も経尿道的結石破砕術で破砕可能となってきました。破砕された結石片はバスケットカテーテルなどを用いて回収します。
腎臓の中の大きな結石に対しては皮膚から直接腎臓の中にアプローチする経皮的腎結石破砕術(PNL)を行います。また腎臓の中のほとんどを占めるサンゴ状結石にはPNLとTULを同時に行ECIRS(Endoscopic Combined Intrarenal Surgery)といった最新の治療法も行うことがあります。
体外式衝撃波結石破砕術
当院では最新(2024.7現在)のドイツ・ドルニエ社の体外衝撃波結石破砕装置(ESWL)最新モデルDeltaⅢ Proを導入しております。この装置は従来のものに比較してエネルギーが高く、より短時間で効果的な砕石が可能です。また従来ESWLでは砕石が難しかった部位の結石にも対応できるようになりました。ESWLは入院が不要で、繰り返し行うことができる安全な治療法です。
当科では、少しでも早く尿路結石による身体への影響(水腎症、尿路感染症、腎機能障害など)を取り除くために最適な治療プランを作成することにより、多くの結石患者様の期待に沿えるような治療を行っていく所存ですので、よろしくお願い申し上げます。
ご予約・お問い合わせ
電話03‐3451‐8121(代表)
※9:00~17:00の間にお願いします。