創傷治療センター
非常勤
国際医療福祉大学医学部形成外科学教授(代表)
国際医療福祉大学成田病院形成外科部長・創傷治療センター長
松﨑 恭一
診療科の枠を越えた集学的治療により、糖尿病や膠原病を起因とする潰瘍から
かくれた皮膚がんまで、高度な治療を提供します。
私が初めて集学的創傷治療に携わったのは、2006年のことです。循環器内科、糖尿病内科、腎臓内科の医師とチームを組んで、透析治療を受けていた糖尿病患者様の足の壊疽を治療しました。カテーテル治療で血流がよくなったにもかかわらず傷が悪化したため、当時の循環器内科医の声掛けで、この集学的治療は始まりました。
傷が治った後は、義肢装具士が靴型装具を作製しました。装具装着下の歩行訓練は、リハビリテーション科で行われました。歩いて退院された後は、外来でフットケア担当看護師が再発予防ケアに努めました。
以来15年間、多くの患者様と出会い、患者様から多くのことを学びました。どうしてこの傷はなかなか治らないのだろう? と不安になられている方へ、心配されているご家族の方へ、これまで患者様から教えていただいた貴重な経験をお伝えするのが私どもの使命と考えています。
初めての集学的創傷治療
①循環器内科医から届いた紹介状(カテーテル治療所見)と紹介時の傷。(左第1趾先端部の壊疽)
②カテーテル治療で血流は改善したにが、激痛で傷に触れられないほど傷が悪化したため、形成外科へ。
③手術縫合部が治るのに必要な血流量がある足趾基部で手術。
④術後は本人の足にあう靴型装具を作製。
⑤退院後も外来でリハビリテーションなどのケアを続け、7年後も良好。
主な対象疾患
虚血性潰瘍、静脈うっ滞性潰瘍、リンパ浮腫による潰瘍、糖尿病性潰瘍、膠原病性潰瘍、放射線潰瘍、熱傷潰瘍、じょく瘡、手術後の創感染 など
難治性の傷治療
難治性の傷に対して、専門性の高い技術で治療します。
なかなか治らない慢性創傷の治療
ふくらはぎを飼い猫の爪で引っかかれてできた傷が悪化して、静脈うっ滞性潰瘍となった方の例
他院で切断といわれた足の救肢
病態にあった最適な治療
集学的治療
より高い専門性を有する専門職が集い、集学的に治療します。
局所治療[皮膚科、整形外科、形成外科]
血流をよくする治療[血管外科、循環器内科]+局所治療
傷の背景にある病気の治療
[糖尿病・内分泌内科、一般内科]+局所治療
透析治療[腎臓・高血圧内科]+局所治療
機能障害の回復[リハビリテーション科]+局所治療
治療用サンダル使用による免荷[義肢装具士]+局所治療
なかなか治らない傷(皮膚がん)
ご予約・お問い合わせ
電話03‐3451‐8121(代表)
- ※予約制ですので事前のご予約をお願いします。
※9:00~17:00の間にお願いいたします。