診療科のご案内

救急科

外傷・救急センター(救急外来)

2012年の新病院開院以来、当院は指定二次救急医療機関として24時間365日体制で救急医療に取り組んでまいりました。2026年4月には経験豊富な救急科専門医2名を迎え、救急科と各診療科が連携した「外傷・救急センター」としての活動体制を強化しています。
また、地域の中核病院として、「東京都脳卒中急性期医療機関」や「東京都災害拠点連携病院」といった施設認定を受けています。高度かつ専門的な救急医療の実践を通じて、地域を守る医療提供体制のさらなる充実と質の向上に努めてまいります。

救急医学分野における大学病院の役割

当院の救急科は、大学病院の救急医学教室として臨床・教育・研究に幅広い責務を負っています。

1. 高度かつ安全な救急医療の追求

救急科は、他の診療科や多職種と連携しながら、救急患者様の初期対応、緊急の手術•処置、さらに入院後の集中治療や病棟管理まで包括的な医療をご提供しています。特に外傷、熱傷、急性中毒、熱中症・低体温症、ショック、重症感染症など診療科領域をまたがるような症例では、救急医の高度な専門性を発揮し、積極的に診療を行っています。なお、当科はグループ病院の市川総合病院の救急科と緊密に連携し、相互応援体制を敷いています。
一方で、良質な救急医療は病院内だけで成し得るものではありません。救急医療は、病院に搬送される前や退院後の医療・介護も含めた大きな「保健医療福祉システム」の一部です。高齢化や人口減少によって、消防機関や他の病院・施設等との連携は以前にもまして重要になっており、引き続き病院内外でさまざまな取り組みを行ってまいります。

救急外来入口

救急外来入口

ICLS研修

ICLS研修

救急医療災害現場初動対応訓練

救急医療災害現場初動対応訓練

2. 学生、研修医、専門職等の教育

当院は臨床研修指定を受けた大学病院であり、これまで医学生や研修医、その他の専門職等を対象とした臨床教育を担ってまいりました。なかでも、救急医療は患者様と向き合う経験を得る貴重な場面であり、当センターでは日々の診療を通じて、さまざまな教育・指導を行っています。2027年度からは、救急科専門医育成をめざした日本専門医機構認定研修も始まる予定です。
患者様に安心して医療を受けていただけるよう、引き続き最大限の配慮を心がけてまいりますので、ご理解とご協力のほどよろしくお願い申し上げます。何かお気づきのことがあれば、遠慮なく職員にお知らせください。

初期研修医研修

初期研修医研修

後期研修医災害研修

後期研修医災害研修

3. 学術活動(研究、学会報告等)

診療において生じた課題を研究し、その成果をフィードバックすることで、よりよい医療提供につなげるための学術活動は、大学病院の使命の1つです。
2026年4月には、当院に医学部および大学院の救急医学研究室を設置しました。これに伴い、臨床データを用いた研究、医療制度改革等に係る社会医学研究、AI技術を利用した医工学研究、新しい医療機器の研究開発など、救急・災害医学分野の多種多様な研究が展開されています。
学術活動は、国が定めた「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」のほか、各種の指針、規定、法令に則って安全面や倫理面、個人情報保護等に十分配慮し、実施しています。

医工連携による研究開発の一例(特殊災害環境下を想定した突入撤退判断システム)

地域、日本全国、そして世界に目を向けて

私たちは「国際医療福祉」の名を冠する大学の一員として、地域の皆様はもちろん、日本全体さらには国際社会にも目を向けた多角的な活動が求められています。
その1つとして、救急・災害医療の分野における社会貢献が挙げられます。消防機関へのメディカルコントロールや助言、各種研修会等の企画運営、医療行政にかかわる公的なシステム構築など、多岐にわたる活動を行っています。過去には、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会やラグビーW杯2019日本大会といった大規模国際イベントで医療統括を務めてきた医師もおります。アメリカや東南アジアなど各国の医療・研究・行政機関と交流を持ち、常に最先端の情報を共有しながら、新しい技術も追求しています。
このように、社会のセーフティネットである救急医療の守り手として高い専門性を生かした活動を重視しています。今後も、地域に根ざした安全で質の高い救急医療をご提供するとともに、身近な問題の解決から全人類に貢献する研究開発に至るまで、その責務を着実に全うしてまいります。

救急科部長の加藤聡一郎医師が、
東京消防庁より表彰(2026.4)

タイ救急外来視察時の風景

タイ救急外来視察時の風景

救急艇によるイベント医療救護活動

救急艇によるイベント医療救護活動